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2005年07月26日

2005信州環境フェア報告

Vol.002 2005年7月26日 2005信州環境フェア報告

さる7月9日(土)10日(日)に長野市ビックハットで開催された、2005信州環境フェアへ甲信越支部として始めて出店をしました。
本年のテーマは「みんなで止めよう温暖化〜地球のためにできること〜」県内各地で温暖化防止に取り組む79の企業・団体が参加し来場者と楽しみながら地球温暖化を考えました。

当支部のブースは4社の会員企業の協力を得て行いました。

▲ブース全景


▲お客様に説明をする会員

1.(株)サーマル建築研究所&御子柴一級建築士事務所<正会員>
・大町総合病院外断熱改修事例報告
・温熱シミュレーション実演(パソコンソフトによる)


2.綿半鋼機(株)<賛助会員>
・湿式外断熱工法紹介(シュトーサーモクラシック)
・樹脂サッシュ・木アルミ複合サッシュ紹介
・その他

▲湿式外断熱工法紹介

3.(株)サン・スプレー <賛助会員>
・断熱塗料(クールサーム)他社比較実験紹介
・湿式外断熱工法紹介(ドライビット)
・その他

▲断熱塗料

4.(株)匠電舎 <賛助会員>
・照明器具用省エネ機器紹介
・快適空調「空快」(マイコンを使ったデマンドコントロール)
・その他

▲写真右側が反射板を取り付け1.5倍の明るさへ


特定非営利活動法人 外断熱推進会議 甲信越支部

住所:〒381-0034 長野県長野市高田1447-1
TEL & FAX : 026-226-4705
E-mail:y-mico@wa2.so-net.ne.jp

投稿者 sotodan : 03:21

2005年07月21日

第6回「スウェーデン・ドイツ無暖房住宅と外断熱の旅」事前調査報告(その2)

イエテボリ市(アムフルト) トシュランダ区の新市役所は水素ガスから電気を

トシュランダ区のヴィンゲン文化会館に、今秋には市役所が移転することになっているが、環境に大変やさしいエネルギーシステムを採用している。会館の暖房には、森林からの廃棄物を活用したバイオ燃料を使用し、電気は建物の屋上の太陽熱の電池からか、近くのリースホルメン風力発電所のものを利用し、将来的には水素ガスを利用した燃料電池を利用する方針だ。

「興味深いことは、私達は、すべて再生できる様々のタイプのエネルギーを利用としていることです。」と、今年の秋にはヴィンゲン文化会館長のパール フォシュバリ氏が語っている。

太陽熱電気が水素ガスをつくる

エネルギー システムの水素ガスの部分は今秋までには完成せず、1−2年後には操業開始の予定のデモンストレーション用の設備となる予定だ。しかし、今秋までには、イエテボリ エネルギー社、ABB者、ボルボ社と電池メーカーのノールのETC社が加わっていた水素ガス利用に関するプロジェクトの調査が実施される予定だ。

使用される技術は建物の屋上にある太陽電池で発電された電気を、晴れた日から曇った日にそなえて、燃料電池に充電しておくというものだ。この電気を使用して水素ガスを製造し、水素ガスを燃料電池で使用して電気を発電する、、、、という作業を繰り返してゆくというものだ。


太陽電池から水素を作り、水素を原料に燃料電池に (イエテボリ・エコセンター)

9月には引越しの予定だ

「皆は水素ガスが環境保全社会における未来のエネルギーだと信じています。ですから、私達がお隣りさんのボルボ社と一緒に、このまったく新しい技術を利用した設備を所有することは非常にうれしいことです。」と、パール フォシュバリ氏が語っている。 パール フォシュバリ氏は木曜日には、西イエタランド県の様々の水素ガス プロジェクトに関するシンポジイムをチャルマシュ工科大学と共同で計画している。

トシュランダ区のアムフルト地区の新センターに建設されているヴィンゲンは、急激に成長している区内の青少年むけの文化センターになる予定だ。ヴィンゲンの建物は自発的財団が主になって計画されたもので、その原則の一つはトシュランダ行政区の区役所がヴィンゲンに移転してくるということにあった。移転は今年の9月が予定されており、約80名の職員も移転してくる。


ヴィンゲン文化会館


工事中の現場で、ハンス・エーク氏(中央)

投稿者 sotodan : 01:59

第6回「スウェーデン・ドイツ無暖房住宅と外断熱の旅」事前調査報告(その1)

2005年6月に第6回「スウェーデン・ドイツ無暖房住宅と外断熱の旅」の事前調査を実施しました。

「地球環境講演会」

2005年8月25日から9月4日 3ヶ所の活性化された地区と10の興味深いセミナー

2005年8月25日から9月4日の間は“Bo i Goteborg(ボー i イエテボリ)”だ。

この期間中にイエテボリ市は、住宅開発と町の活性化においてイエテボリを先進的な町にした地区を公開する予定。

今回の住宅展示会は、住居のもつ人間性への価値観、QOL(人生の価値)さらに、どういったタイプの異なる住居を市民は要望しているかといった事柄に焦点をあてている。建築学的な新しい方法や、設計上のニュースなども、もちろん展示されているが、それよりなによりも、市民の住居利用者の観点にたっての展示会だ。イエテボリ市の住宅管理会社、建築会社や設計者がともに協力して、新時代の需要、さらによい住宅とはどういったものであるかという要望などを満たすべく努力してきた。その成果を今回は展示しようとしている。

イエテボリ市の幅広い都市再生の成果を示すために、今回は様々の性格をおびた3ヶ所の既存の住宅地を紹介している。これらの各地区は、それぞれが魅力的な歴史を秘めている。昨日、今日、そして明日という考えからみて、今回以上に活気のある住宅展示会はないだろう。各地区では、見学者は、アパートや一戸建て住宅を見学することができるので、これらの地区での日常生活はどういったものであるかを想像できるようになっている。

“Bo i Goteborg(ボー i イエテボリ)”では、またスリリングなセミナーを企画している。大臣、学者、賃貸住宅の居住者、論説家、さらに、私企業、行政、関心団体、建設業界、住宅管理企業などの代表者がセミナーには参加を予定している。これらの業界関係者にとっては、最新情報を収集する素晴らしい機会となるだろう。

2005年度の“Bo i Goteborg(ボー i イエテボリ)”にようこそ! 展示会、展示地区、セミナーのプログラムなどに関するご質問はwww.boigoteborg.seをどうぞ。または、info@ boigoteborg.seかTel:031-61 52 99,Fax:031-81 10 48まで。

“Bo i Goteborg”
  •   開所時間 毎日 10時から20時まで。
  • 入場無料。

AMHULT(アムフルト) −ガーデンシティ

アムフルトによくいらっしゃいました。一戸建て住宅、数軒が一まとめになった住宅(長屋形式)、集合住宅などが、この新しいガーデンシテイに建てられています。今回の展示会では、庭と緑にみちた環境に焦点をあてています。アムフルト地区は、アムフルト ガーデンシテイとレーケビイ、シュッテパヴィリヨンゲン、スネッケバリエット、アムフルト セントルムとアムフルト広場、さらに文化会館ヴィンゲンから成立っています。

この地区では、見学者はゆっくり散歩し、この地区で生活する実感を得るために展示住宅の内部などを見学してください。また、畑から飛行場、さらに快適な住宅地へのアムフルトの移り変わりに関するヴィンゲンでの展示会も見学してみましょう。

さらに、Simon Irvine, Peter Gaunitz, Hannu Sarenstormなどの デザインによる広場も訪問してください。週末には、収穫祭や 児童青少年むけのアクテイビテイも予定されています。

アムフルト地区に新設された“文化会館ヴィンゲン”は、 バイオ燃料や燃料電池をエネルギーとして使う未来型建築。


文化会館ヴィンゲン


アムフルト地区

NORRA ALVSTRANDEN(ノッラ エルヴストランデン) −埠頭のそばで(ウォーターフロント)の生活

ノッラ エルヴストランデンを是非訪れてください! 

この地区は、Quality Hotel 11 /Eriksbergshallenから、 岸壁にでてSorhallsbergetに至り、Sannegards hamnenを通り、 Snickerietを過ぎての岸壁にそっての遊歩道まで広がっています。 海の近くの雰囲気を十分味わいながら、 Sannegards hamnen(サンナゴード ハムネン)の西地区と Ostra Eriksbergなどの展示用住宅も見物してください。

Eriksbergshallen(エリクスバリホール)では、住宅の内装用品、 さらにSnickeriet(木工所)からの展示品、スピーカーズ コーナーなどもご覧下さい。 さらに、1ヶ月後に歴史的な旅に出発する東インド会社の貿易船 Gotheborg号をも是非見学ください。桟橋や埠頭には、様々の彫刻物が展示されており、 Sorhallsbergetでは、チャルマシュ工科大学/HDKが未来の住宅を展示しています。週末には、おもしろ“やってみよう”というアクテイビテイを計画しています。

イエテボリ市のウォーターフロントに開発された、最新の団地。55歳からが入居資格となるシニアハウスなど最新の集合住宅を展示、公開。


シニアハウス


ウオーターフロント最新の団地

GARDSTEN(ゴードステン) −百万戸プログラムのフェイス リフト

新ゴードステンに良くいらっしゃいました!生き生きとした、未来を見つめている地区であり、国内の同様の再生をはかるコンクリートの郊外団地のモデルともなっている再生プロセスを学んでみましょう。ダーレンでの説明会や、6ヶ所の展示場で、地区の再生化がどういった課程を経てきたかが示されています。賃貸住宅に居住する人達自身が、住宅設計者や建設業者とともに、変革活動について語っています。

国際的にも非常に注目されているSolhusen(サンハウス)では、太陽のエネルギーを実際にどのように活用しているかを見学できます。百万戸住宅地区に関する固定観念はゴードステンでは破壊され、継続しての再生活動計画も紹介される予定です。

百万戸住宅=1960年代に大量に建てられた画一的な羊羹型集合住宅。

スウェーデンでは、この時代の建物を大規模リノベーションと コミュニティーの回復により再生を行なっている。

同じ問題を抱えた日本のマンション管理組合にも必見の視察。


大規模リノベーション


ゴードステン


2003年10月 外断熱視察団

投稿者 sotodan : 01:55

2005年07月04日

「今川祐二のハンス・エーク同行記」第7回 東京から京都へ

2月26日(土)

今日は京都への移動日になる。
愛宕山Tインから品川駅までタクシーに乗った。
京都には、ハンス・エーク氏、友子ハンソンさん、山岡淳一郎氏、宮坂専務理事、堀内事務局長と私を含めた6名で向かう。

新幹線の出発まで時間があり、品川駅構内のスターバックスでコーヒーを飲むことにした。
2階にある店舗は、テラスにある様な店で、風が吹き抜け大変寒かった。
各テーブルにひざ掛け用のショールが準備されていた。店のサービスは分かるが、駅の造りがおかしい。
新駅で廻りは近代的なガラス建築だがもう少し省エネ型に造れないものだろうか。冬だけの問題だろうか?夏は巨大なガラス面から太陽熱が入り、駅構内の温度を上げることだろう。
この風の流れは、夏場対策の手法かと思うほど、風が良く吹き抜けて寒かった。


品川駅待合所で自宅に絵葉書を送る準備をするハンス氏

ハンス・エーク氏はコーヒーを飲むと、駅構内を見学したいと言ってカメラを片手に席を立った。
出発の時間が来て、ハンス氏以下全員乗り込む。
新幹線の中、京都に同行するノンフィクション作家の山岡淳一郎氏がハンス・エーク氏に、取材をした。


新幹線車内で山岡氏の取材を受けるハンス氏


インタビューを受けるハンス氏

ホテルについて(以下ハンス・エーク氏の談)

ハンス・エーク氏の日本についての感想は、
愛宕山Tインは、外断熱はおろか断熱も無いようだし、窓ガラスもシングルガラスだ。朝、ガラス面は結露水でいっぱいだった。

窓は開閉が出来ず、そのため自由に換気もできない。空調機は、20℃が最低でそれ以下の目盛は無いのに、上は27℃まであり、温度の上昇は簡単にできる仕組みだ。
私だったら15〜16℃まで調整できる様にする。
パワーによる温風暖房は、不快であり省エネでもない。

私が最初ホテルの部屋に入ったとき、暑すぎて空調機をすぐ止めた。フロント係りを呼び、窓を開けてもらった。
フロント係りは、おかしな道具で窓を開けたので、その道具を滞在期間中、貸してもらいその後は自分で窓を開閉していた。
トイレを使うと突然温水が出てきた。
日本人は、部屋やトイレが寒いので、暖房の付いた便器が必要なのだと思った。

長野県のホテルの部屋は、温風で室内中に風が舞っていた。
食事をした大きな部屋は、廊下と部屋に入る小玄関は大変寒く、中庭側の廊下と部屋を仕切る戸の上の欄間は、開けたままだった。なぜ、寒い部屋なのに欄間をあけておくのか解らなかった。
座った床面は冷たく、立ち上がると上は異常に暑く、室内上下の温度差がすごかった。
自分の部屋はスイートルームで贅沢だったが、部屋にある内風呂は大変寒かった。朝シャワーを内風呂で浴びたが、大変寒くスウェーデンでも体感した事の無い寒さだった。 内風呂は氷の部屋だった。


東京の街の感想

さきほどいた、品川駅はひどい。
人間の温かみを感じない、非人間的な建物だと思う。
色の使い方も、メタル色や灰色が多く、近未来思考をねらったのかも知れないが、ほんの少し木を使えば、温かみがでる。
人間に近い部分、手に触れる部分にレンガや木を使うと雰囲気が変わる。

愛宕山付近を散歩したが、小さな家と大きなビルが混在して、バブルが町を造った感じがした。
日本家屋は、光と影の使い方など外国建築家が手本とする建築だ。
歴史を無くさない事も重要だと思う。

以上を述べた。

断熱ディテールについて
続いて、私が無暖房住宅の断熱について質問した。ハンス・エーク氏は気軽に応じてくれた。無暖房住宅の断熱ディテールについて質問すると、自分のノートを取り出し、詳細を書きだした。



インタビュー中の私


車内でハンス氏が描いた壁のディテール


屋根のディテール

各断熱部位に共通して言える事は、構造部材熱橋をどの様に防ぐかが大変重要です。
また、気密も重要です。
私が、講演で話す3つの熱移動である、(1)換気 (2)部材の熱伝導 (3)排水熱の移動 以上を考えることです。

土間床のコンクリート下部の断熱強化は、地質の違い(スウェーデンは岩盤地質)もあるが、重要なことです。
そして、なによりも設計(デザイン・構造・設備)、建築物理、施工が一体になりプロジェクトを行うことです。

と説明した後、壁と天井のディテールを書いて渡してくれた。

確かに、ハンス氏の講演では、省エネ技術の最先端を集めて造った最初の住宅が、その機能を発揮できずに失敗し、それを教訓にシンプルな機能を集約し、無暖房住宅が出来ていること。
それは3つの熱移動を考えた、ディテールの集大成であり、設計と建築物理、そしてそれを理解した施工者がいなくては結果は出せなかっただろとも言っている。

先の、スウェーデン・ドイツ外断熱視察の際に訪れたスウェーデンの木造住宅団地で見た防湿施工は、防湿層の室内側に再度木下地を設けて、内装ボードを貼るディテールとし、その中に電気配管やコンセントを配して防湿の破損を防いでいた。

北海道でも、高断熱、高気密は以前から言われているが、まだまだ施工はおろそかであり、気密については特に、ずさんさが目立つのが現状だ。
高断熱、高気密の言葉だけが先行し、気密は適度が良いとか中気密なる言葉を発する設計者もいるほどだ。

断熱の厚さについても、業界は次世代省エネ基準を目標値としているが、スウェーデン基準の半分程度だ。

窓開口を大きく取る日本の住宅で使われている窓ガラスの性能は、壁面の1/10〜3/10程度しかない。
室内エネルギーが窓から逃げている現実を消費者は何処まで理解できているだろうか。

換気もシックハウス対策により、機械換気の採用が増えているが、高性能の熱交換型換気が国内には無く、主流の第三種換気方式からは、熱エネルギーはそのまま外へどんどん捨てる結果となっている。

現在建て続ける日本の建物は、3つの熱移動((1)換気 (2)部材の熱伝導 (3)排水熱の移動)を、考えているとは思えない建物が多い。

有効活用されずに、ザルに水を入れる如く、エネルギーを放出続ける事は、これから先は許されない事はだれでも理解してると思うのだか。


京都にて

で昼食後、宿泊先の京都都ホテルにチェックイン後、NPOマンションセンター京都の谷垣専務理事に京都市内を案内していただいた。
最初に、京町家再生研究会の町家再生住宅を見学した。
研究会の大谷理事長の説明で町家再生の目的と意義などについて説明を受けた。
ハンス氏の感想は、『床下や壁内に断熱材を入れた方が快適に成る。最低でも200〜300mm入れた方が良い』と話し大谷理事長も困り顔だった。



京町家再生研究会の大谷理事長の説明を受けるハンス氏

その後、町家再生住宅内を見学し、模型や板図を見た。
ハンス・エーク氏は寸法を測る木尺を見て、『スウェーデンにも同じような物が有る』と話した。


屋根裏部屋の展示室にて


町家の軸組を描いた板図

京都市内見学

町家を後にして、タクシー2台で市内見学のため移動した。
八坂神社前でタクシーを降りる。
ハンス・エーク氏の乗るタクシーは、少し遅れていた。神社前には、人力車が客待ちしていた。
車夫に聞くと、本人は本業で引いているとの事で、観光地ならではの職業だと思った。

ハンス・エーク氏が乗ったタクシーが着き、徒歩で下河原町を進んだ。
石塀小路に入る。京都ならではの風情だ。
ハンス・エーク氏は、盛んにシャッターを切っている。
割烹の入り口際の庭や、のれん越しの店先など、日本的な雰囲気はハンス・エーク氏にとって格好のアングルだろう。
隣地間の塀を支える、つっぱり石も写真の対象になった。


石塀小路にて


ハンス氏撮影のつっぱり石

石塀小路を出て、高台寺公園前を通り高台寺の方に進んだ。
高台寺境内前で、ちょうど夕刻の鐘撞に出くわした。
ハンス・エーク氏は、しばらく鐘撞の様子を見ていた。
高台寺境内を見学した。
ハンス・エーク氏は日本の建築が西洋建築に多く取り入れられている事を、来日以来よく口にしていたが、その真髄を目の前にして感動した様子だ。
足の痛みをおして、丘陵に配置された霊屋と臥龍廊そして傘亭、時雨亭まで見学した。


高台寺の傘亭と手前は時雨亭

先に坂道を降り、雲居庵付近で作業をする庭師さんに庭の手入れは定期的に行っているのかと質問すると、『毎日ですよ』の答え。特に拝観者の多い季節は、散策路の小石が跳ねてそれを取り除くのが大変と聞いた。
そんなやり取りをしていたが、ハンス・エーク氏と友子さんが竹林の坂道を降りてこない。
拝観時間が過ぎ、係りの方に注意を受けた。


途中まで戻り、大声で友子さんに呼びかけると、返事があり、竹林の坂道を二人は降りてきた。
ハンス・エーク氏は竹林が珍しく、写真を取っていたとの事。三人で急いで境内を出た。

夕食時に

八坂塔の横を通り、祇園の一角にある、中華店で夕食を取った。2階にテーブルが用意されていた。
テーブルの側に、石油式反射ストーブ1台が置かれていた。
折角の中華料理が、匂いで台無しになるなと思った。夏を基準に考えている京都では、暖房設備は一時期の物としてしか考えられていない様だ。
私の向かい側には、大きな窓が床まで配され外の冷気を足元で感じた。京都の人は辛抱強いと思った。
北海道の暖房が恋しい。

食事中ハンス・エーク氏はあまり会話に加わらず、宮坂専務理事と堀内事務局長の代わる代わる紹興酒お酌に盛んに応えていた。ハンス・エーク氏も体の芯まで冷えていた様で、この時ばかりはアルコールによる内部燃焼で、体温の補給を盛んにしていた。

舞妓さん

食後、祇園内を歩いていると、舞妓さんがタクシーから降りてきた。ハンス・エーク氏も思わず顔をほころばせ、カメラを構えるが足早に店に入ってしまった。思わず『残念』と言った顔になるハンス・エーク氏。

先斗町まで歩く事になった。


先斗町を歩くハンス氏と友子氏

底冷えがして、完全に風邪ひきモードになった私は、足取りが重かったが、ハンス・エーク氏は元気だ。講演が続き、ハードスケジュールにも関わらず、ハンス・エーク氏はいたって元気だ。
超一流は、体力も一流だ。
とにかく寒い、赤いマフラーが羨ましい。

その時だ、先斗町に向かう交差点で、二人目の舞妓さんを発見。ミーハー的だが、一緒に写真に納まった。(撮影:堀内氏)


シャッターチャンス

先斗町内を抜け、安藤忠雄作の喫茶店店舗を見学する。
東京で安藤忠雄の作品見学を希望していたハンス・エーク氏にとって、わずかな希望達成だが、興味深げに作品を見ていた。
その先の、三条大橋付近からタクシーでホテルに戻った。

<次号に続く>

投稿者 sotodan : 22:36

「今川祐二のハンス・エーク同行記」第6回 東京セミナー(目黒区民センターホール)

2月25日(金)午前 会場へ)

朝、ハンス氏、友子さん、今川で、会場の目黒区民センターに向かった。
愛宕山Tインから歩き、神谷町の地下鉄駅に向かった。
ハンス氏は、朝早く起き付近を散歩したらしく歩きながら友子さんにいろいろと付近の説明している。
地下鉄駅近くの大通りに面したビルとビルの谷間に残る住宅を見て、不思議な光景に映ったようだ。
カメラに収めている。

『都市計画は行われているのか?』の質問に、
『バブル景気の落とし子ですね』そう答えた。

地下鉄で中目黒に向かった。
ハンス氏は地下鉄に乗りたかった様だ。
車内では地下鉄路線図を見ていた。

中目黒駅からタクシーで、会場の目黒区民センターに向かった。

2月25日(金)東京セミナー

ハンス氏と友子さんは、パネラーとの打ち合わせを済ませ、東京セミナーが始まった。

最初に、友子・ハンソンさんが
『住を大切にすること〜スウェーデン人の考え方』と題し講演を行い、スウェーデン人が生活で大切にする物の順序は

(1)住まい (2)バカンス (3)車

であること。
住まいの購入に際して、税金控除が大きいこと。
住まいの選択基準は、女性は立地条件、男性はブロードバンド設備と二分されていること。
ストックホルムでおきた、欠陥マンションの施工業者の処分が、大変厳しくその業者の株価が暴落していること。
現代社会において、私達が持っている最大の強みは、選択が出来る事であり、良い選択の基準は、省エネであり、次の世代に良い状態で地球を残す事であると話した。


講演中の友子・ハンソン氏

続いて、堀内事務局長が
スウェーデンでは、新しいエネルギーを造りだすことよりも、現在のエネルギーを使わないことを重視している事を話した。

その後、ハンス・エーク氏の講演が行われた。


講演中のハンス氏

パネルディスカッション

出席者は、
山岡淳一郎氏(ノンフィクション作家)が総合司会を務め、
ハンス・エーク氏(通訳 友子・ハンソンさん)
大木 浩氏(全国地球温暖化防止活動推進センター代表)
田中辰明氏(お茶の水女子大学生活科学部教授)
小澤徳太郎氏(環境問題スペシャリスト)
夏目康広氏(康和地所(株)代表取締役)
堀内正純氏(外断熱推進会議事務局長)
以上の8名で行われた。


東京講演の様子


パネリスト山岡淳一郎氏と田中辰明教授

大木 浩氏は、 地球温暖化に対して日本人は何をすべきか考えて今のライフサイクルや経済を変えずに6%達成は無理であり、日本人一人ひとりの意識改革が急務であると訴えた。


パネリスト大木浩氏とハンス氏


小澤徳太郎氏は、
京都議定書の位置付けは、各国により異なり日本の考えも、スウェーデン国から見ると甘い捉え方だ。認識の改革を持って取組まなくては、日本の基準達成はおぼつかないと、強く訴えた。

夏目社長は、
自宅である外断熱マンションに義母が泊まられた様子を語られ、外断熱の体感上の違いを説明した。


パネリスト小澤徳太郎氏と夏目康広氏

その中で、小澤徳太郎氏発言と友子・ハンソンさんの講演が特に印象深かった。
同じオイルショックを受け、まったく別の道を歩んだ日本とスウェーデンは、すべてに対照的だったこと。

ハンス氏が講演内容で話す、初めに叡智を結集して建てた住宅は失敗したが、建て主から励まされ再度省エネ住宅に挑戦。やがて究極の無暖房住宅に行き着く過程は、スウェーデンの、国を挙げて行っている『持続可能な社会の構築』の発想が、無ければ無かったのではないか。

国民一人ひとりへの、教育や情報提供が偉大な功績を産む土壌となり、さらにそれは良い結果となり、国の財産となる。
そこには、知識の循環型社会が、構築されていると感じた。

無暖房住宅だけを見ると、そこまでしなくても良いのではないか。
その助走程度で十分ではないか。今まで、無暖房住宅を訪れ視察した日本人はそう思っただろう。
スウェーデンと言う国の考え方、歴史が生んだ結果が、無暖房住宅となった様な気がする。そして、ハンス・エーク氏の精神や哲学無くして、無かっただろう。

ハンス氏の講演は3回目になるが、毎回新しい視点で無暖房住宅が見えてくる。
同行して感じたのは、本物は精神や哲学無くして生まれないと言う事だ。

あすは、COP3発効の地、京都に向かう。

投稿者 sotodan : 21:39

「今川祐二のハンス・エーク同行記」第5回 康和地所訪問、現場見学、議連講演

2月24日(木)午前

朝、愛宕山Tインに堀内事務局長が、迎えにきた。
今日は、都内で外断熱マンションを積極的に販売している、康和地所さんを訪問する。
訪問先に着くと、テレビの取材スタッフがきていた。
関西テレビが無暖房住宅の設計者と、外断熱マンションをテーマに、関西地区で放映予定だと聞いた。

康和地所さんのプレゼンテーションルームで、取材は始まった。


TV収録中のハンス氏

続いて、堀内事務局長が
スウェーデンでは、新しいエネルギーを造りだすことよりも、現在のエネルギーを使わないことを重視している事を話した。

その後、ハンス・エーク氏の講演が行われた。


講演中のハンス氏


会談中のハンス氏

康和地所夏目社長と話すハンス氏をカメラが捉える。
会話収録後、プレゼンテーションルームの断熱模型の説明風景を収録する。



模型の説明を受けるハンス氏

外断熱模型をみたハンス氏は、『大変良い外断熱だ。』『スウェーデンの外断熱と同じだ』『すばらしい』と評価した。
次に、近くで工事中の外断熱現場を視察した。現場は8割程度の進捗で、追い込みに入っていた。エレベーターで最上階へ上がる。


外断熱MSを現場視察

内部を見ながらハンス氏は、床と壁の給排水管と下地組を見て、『スウェーデンでは管をコンクリートの中に埋め込むが、メンテナンスが大変だが、この方式は大変良い、スウェーデンで真似たい』と言い写真に収めていた。


現場内を見るハンス氏

バルコニーに出て、辺りの景色に目をやるハンス氏は、顔を曇らせ、指を指した。
先程から大きな音を出している、ビルの解体現場だ。 『なぜ解体するのか』再生が主流のスウェーデンやヨーロッパの国々に人には、理解できない風景だ。
『日本では30年〜40年位で建替えが行われています。』と答える堀内事務局長の言葉を聴き、スウェーデン訪問の視察団などから聞いていただろうが、実際に見た現実に驚いた様子だった。
さらに横のビルでは、屋上のクーリングタワーが廃熱蒸気と大きな音をだしている。『地球温暖化の基ですね』そう堀内事務局長が言うとハンス氏は苦笑した。
解体現場を写真撮影するハンス氏。帰国後、この写真をどんな説明で話すのか?恥ずかしい写真と感じたのは、そこに居たハンス氏以外の人達だろう。


近くの解体現場


解体現場を写すハンス氏

昼食を取りながらハンス氏は、外断熱マンションの総括を語った。
『断熱と考え方は大変良い』と評価しながらも、さらに『断熱厚さは2倍位にするとエアコンのエネルギーもさらに少なくなると思う。バルコニーも更なる改善でヒートロスを完全に無くせると思う。』と高度な注文を付けた。
東京都内では,これだけの外断熱マンションで十分と考えるところだが、ハンス氏の目には不足の様だ。 無暖房住宅設計者の領域は、『如何なる断熱工法も貧弱に見えるのか』と思った。

2月24日(木)午前

環境・省エネ外断熱工法推進議員連盟  勉強会
次に衆議院第一議員会館に向かった。
環境・省エネ外断熱工法推進議員連盟の勉強会で、講演を行うためだ。
講演は、井上和雄(民主党)議員の司会で行われた。


議連の講演の様子


議員の質問を聞くハンス氏

ハンス氏講演内容は、長野講演とほぼ同じなので省略する。

各議員からの質問は、
• Q1:スウェーデンの断熱基準はどの位か?
170?が最低基準です。建築基準法で決まっています。

• Q2:外装ガラスの建物がスウェーデンにもあると思うがどの様に見ているか?
ガラスの外装については、私はなんとも言えない。
行政を騙して建てているのではないか。(場内笑い)

• Q3:湿度対策はどうするのか?
高断熱は温度、湿度の調整が楽に出来る。
高湿の日本の気候にも対応できると思う。
続いて、お茶の水女子大学生活科科学部教授    田中辰明教授が『無暖房住宅と外断熱』と題して講演を行った。



講演中の田中教授

病院における外断熱病棟と内断熱病棟の熱伝導の違いを実例をあげて紹介し、結露による病院内のカビ発生など、直接健康に影響する状況にあることなど、早急な対応を呼びかけました。 また、高断熱はヒートショックなども防げ、弱者にとってやさしい建物になると説明した。
議連講演は盛況な内に終了した。

2月24日(木)夕刻 ハンスのバイオリン演奏

夕食会は、都内の中華レストランで行われた。 食後、六本木のお洒落なスナックへ。
生演奏をする店で、ハンス氏がバイオリン演奏をすることに、成った。 スウェーデンではバンド演奏を行っていると言うだけに、かなりの腕前だ。引きなれていない曲も、対応している。 多い荷物の中、わざわざ持ってきたバイオリンを楽しそうに演奏している姿に、溜まっていたストレスも幾らか解消されのではないか。
ハンス氏は、夜がふけるのも忘れて演奏していた。


夕食会で


演奏中のハンス氏

いよいよ明日は、東京公演だ。

投稿者 sotodan : 20:43

2005年07月01日

セミナー情報  地球環境講演会

「地球環境講演会」
• 開催日時 平成17年7月9日(土) 13時30分 開場   

• 会 場
多目的スポーツアリーナ「ビッグハット」
〒380-0921 長野市若里3-22-2  TEL 026-223-2223

• テーマ
『地球環境と外断熱』

• 講 師
1. 講 師:全国地球温暖化防止活動推進センター 代表 大木 浩氏
2. 講 師:NPO法人 外断熱推進会議 事務局長 堀内 正純
• 信州環境フェア2005については 
 http://www.pref.nagano.jp/seikan/chikyu/fair/ をご覧下さい。

投稿者 sotodan : 01:56 | コメント (0)