Vol.015 衆議院厚生労働委員会
2002年12月11日 衆議院厚生労働委員会
民主党・無所属クラブ、武正 公一 委員- 武正委員
医療監視のところをちょっと飛ばしたもので、大臣の方もちょっと御混乱されたかもしれません が、極めて明快にその医療監視の方を言っていただいたので、余計わかりやすくなりました。
要は、医療監視では人的配置というのを、人がいるかいないか、人数のことをチェックするということで、医療の質についてはチェックができないということや、東京都さんにも行ってきましたが、東京都さんでは、こういったこと、要は、年末の繁忙期に人手が足りないということを今の医療法上指摘できないんだというようなことをいみじくも語っておられます。
ですから、医療監視は自治事務だと言い切ってしまわないで、既に墨田区そして堺市ということで立て続けに起こり、ことしはまた群馬県でも起きているセラチア菌、これは感染症法の対象外ですね。ですから、軽微なと言われながら、セラチア菌による死亡者が毎年のように起きている。これについて、今の人的なところというのは、やはり厚生労働省が取り組まなければならない医療監視の内容充実といった点だというふうに私は思います。
そういったことで、このセラチア菌でございますが、もう既に堺市の方でも、これは耳原総合病院というふうにいうんでしょうか、大田副院長は、その後、三億七千三百万の赤字というような形で、病院も患者さんが来なくなってしまった、その中で安全対策に二・八倍を使った、徹底してそのことをやったよというようなことも書いておりますが、こうしてなぜ繰り返されるのか。
このことについては先ほど医療監視をやっているよというお話でしたが、その中身、ただ人が、施設が整っていればいいという今の限界、これについて、大臣、再度お答えをいただけますでしょうか。改善が、やはり厚生労働省として取り組みがなければ、こういったセラチア菌による死亡事故、院内感染が繰り返されるだろうと考えるんですが、大臣の御所見を伺います。
- 坂口国務大臣
先ほども若干触れましたが、ふだん行っております監査というものが、ややもいたします と、事務的な監査と申しますか、そうしたことに偏りがちになりまして、いわゆる技術面での監査というのがややもいたしますと手薄になる可能性がある、私も率直にそう思っております。
監査に入ります人間、どちらかといえば、そうしたいわゆる技術面での監査をするというような人間が少ないものでございますから、どうしてもそうなるんだろうというふうに思いますし、それはそれでやむを得ない面もあるというふうには思うんですが、やはり、そうした意味では、このセラチア菌のような問題につきましては、ふだんから病院の関係者を集めて、そして、これをどういうふうに取り扱っていくかということの検討会と申しますか、それに対する知見なるものをみんなにわかりやすく話さなければいけないし、そして、取り扱いはどういうふうにしていったらいいかということ、どういうことに注意をしたらいいかということをもっと積極的にやらないといけないんだろうというふうに思っています。
そういった点で、今までが不十分であったという反省もあるわけでございますので、これからそうした病院の皆さん方にお集まりをいただいて、関係者の皆さん方にこういうケースで今まではセラチア菌の問題が起こっているというお話をして、そして、そういうことがないようにふだんから気をつけていただかないといけないわけでございます。
先ほどのI病院でございましたか、ここの場合にも、その原因となりました理由はもうわかっているわけでありまして、本来ならば冷凍室か何かに入れておかなきゃならないものを、普通の温度のところに数日間も置いておいたというようなことがあって、それが原因になっておるわけでありますから、そういう教育訓練というものをやはり徹底的にやっていかないといけないというふうに思っております。単なる監査というのではなくて、やはりそういうことをミックスして行っていかないといけないというふうに反省もしておるところでございます。
- 武正委員
I病院については、先ほども触れたように、なぜ常温で放置をしたのか、あるいは、いわゆるぬ れタオルですけれども、布タオルをそのままかえなかったのか。そこでまたセラチア菌が増殖した。これは、私は、やはりすべて人手不足、繁忙期にあっての人手不足だというふうに結論づけなければならない。
そのことさえも報告書に書けない。これは私はまた繰り返されるというふうに言わざるを得ませんし、その医療監視について、医療監視でできるものではないと言われますが、やはり医療監視で、設備の数じゃなくて、その内容にまで立ち入らなかったら、これは医療監視の意味がないというふうに考えるわけでございます。
さて、次に、救急医療に移らせていただきますが、間もなく厚生労働省と総務省さんの最終報告が検討会でまとまるようでございます。事前に私も見させていただきましたが、まだまだもっともっと取り組みが必要であろうというふうに考えるわけでございます。
特に、この中で、消防署と病院のいわゆるメディカルコントロールについて触れているわけですが、どちらかというと、それは、病院側が消防署側、搬送側のメディカルコントロールを全体で行うということであって、私はやはり、搬送した消防署側が搬送後の患者さんの予後の状態を知るといった面での、病院側から消防署側への、搬送者への情報提供が必要ではないかというふうに考えております。
平成十二年で挙げますと、約四百万人超の搬送者の中で、重症者四十六万四千七百十六人、その方が病院に運ばれて、全体の一割ですね、どういう状況になったのか、重症者ですから。これについては実態を把握されていますか。
また、今私が言ったように、病院側から搬送後の患者さんの容体を搬送者である消防署側に伝えるということは、搬送時の行為について検討を加えたり、いろいろやはり改善につながるというふうに思うんですが、今、特定医療三行為の拡大についても議論があるわけですから、当然情報提供は義務づけていいんじゃないかと私は思うんですが、二点お伺いいたします。——いやいや、政治家に答えてもらいます。
- 木村副大臣
これはあくまでも厚生省側の話でございますから、御承知のように、この件に関しましては消 防庁側の取り組み……(武正委員「いや、厚生労働省側の考えでいいんです」と呼ぶ) 御指摘の救急救命士が業務を行うに際しましての病院から消防への情報提供につきましては、各都道府県及び各地域を単位といたしまして、御承知のメディカルコントロール協議会を早急に設置し、この場において救急救命士が行った除細動や気道の確保などについての事後検証を重ねる中で、つまり協議会を開いて、両者がその場において、今おっしゃられた重症者がこうなった、ああなったという事後検証を重ねる中で、医療関係者や消防関係者の情報の共有という目的が達成されるものと考えているわけでございまして、現状におきましては、年内にも予定される検討会の報告書の取りまとめを受け、総務省消防庁と連携いたしまして、医療行政、消防行政の緊密な連絡調整体制の確立に向けた必要な取り組みを進めてまいりたい、このように思っているような次第であります。
- 武正委員
四十六万四千七百十六人のその後の症状はわからないということで理解をしたいと思います。
さて、私はやはり義務づけるべきだと思うんですね。これは厚生労働大臣よくわかるように、ドクターとドクターじゃない方々が、私も検討会に出ました、同僚委員と一緒に。やはり、ドクターがしゃべると、なかなかほかの方々はしゃべりにくいという雰囲気があります。だから義務づけないと、やはりあるんですよ、何というんですか、ドクターと搬送者側のそういう位置関係が。私はやはり義務づけるべきだと思います。これは強く申し上げておきます。
最後になりますが、国立病院・療養所のうち約三割が築三十年ということでございますが、建てかえについてどのような方針で臨まれるのか、また、民間病院がどの程度年数がたっているのか実態把握をされているのかどうか、一点。
それから、私は、都市整備公団が指摘しているように、躯体保護に有効で省エネに有効な外断熱を病院の建てかえには取り入れるべきと考えますが、二点御所見をお伺いします。これは大臣、いかがでしょうか。
- 坂口国務大臣
御案内のとおり、百四十四の国立病院・療養所、これは今独立行政法人にお願いをしている 最中でございますが、この百四十四の施設のうちで、三十年以上たっております施設が四十六施設で三二%を占めている。三十年未満が九十八施設で六八%、現在建てかえ中のものも含めてでございますが、あります。
これは、年齢だけではいかないわけで、年齢は短いけれども非常に悪くなったといったようなものも中にございますので、それらのことを、独立行政法人になりますまでに、引き渡しますときに大体どういう状況かということを、国としても、厚生労働省としてもちゃんと明確にしておかなければいけないというふうに思っておりまして、それらのことの調査も進めていきたいというふうに思っているところでございます。
それから、改修におきます先ほど先生が言われました断熱材のお話、素人でございますから、どれがいいか悪いかということは私はなかなか言いがたいわけでございますが、外側につける外断熱の使用につきましては、断熱の効果から見て有効であるという意見はよく聞いておるところでございますが、ただ一方、建設コストがかなり高くなるということもあるという面もあるようでございます。
しかし、効果としては外側にした方がいいという結論が出ているようでございますから、これは今後、そうしたことを申し送りをして、建てかえるときにはそうしたことも、あるいはまた、建てかえができなくても、そうしたことをやることによって、そして一時しのげることができるということであれば、大変それも大事なことだというふうに思っております。
今後の建てかえ整備につきましては、独立行政法人国立病院機構が経営の健全性を十分に考慮しながら進めていくものというふうに思いますが、ただいまの御意見等も参考にしながらやっていきたいというふうに思っております。
- 武正委員
もう時間が来ましたので終わりますが、史上最大のミステーク、TBSブリタニカでも、いわゆる内断熱が病院の結露を生み出して、結露が院内感染を引き起こす可能性がある、こういった指摘があります。実際、北海道新聞でも、札幌市立病院で全病棟に結露、これは市議会が指摘、調査、結局は札幌市側が陳謝といった事態も札幌市立病院でありますし、これは産業経済新聞、お茶の水女子大の田中教授、外断熱工法、カビなどの減少に効果、室温安定させ結露を防ぐ、内断熱より外断熱、省エネ性高く躯体伸縮も防止ということで、いわゆる院内感染防止にも役立つということをぜひ大臣には御記憶をいただき、以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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投稿者 sotodan : 2002年12月11日 00:24
