TC163 Wuxi(無錫)国際会議報告

ISO SC03 2014 Wuxi, China meeting(報告)

特定非営利活動法人 外断熱推進会議 理事・事務局長 田村浩一

TC163(建築環境における熱的性能及びエネルギー使用)に該当するSC03(断熱製品、ちなみにSC01は試験及び測定法 SC02は計算法)に関する国際会議が2014-9-15中国のWuxi(無錫)で開催された。筆者は始めての参加で理解不足が多々あったが、理解できる範囲でその内容を報告する。

会議はWuxi Hubin Hotelで開催され参加者は
Mr. Laverne Dalgleish Building Professionals(CANADA 幹事国で今回のWG委員長)Mr.Tim Mattox(USA TREMCO INC)
Mr.Kang Jae-Sik (KICT 韓国Korea Institute of Construction Technology)
SANJ LUTCHMAN(SA南アフリカSABS CO)
田村浩一(日本)NPO法人 外断熱推進会議の5人であった。

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                        Wuxi Hubin Hotel

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                   左端が田村浩一(外断熱推進会議・日本)

 

すでに各国に配布されたThermal Insulation product-Exterior Insulation finish systems(EIFS 湿式外断熱工法)-Part1:Materials and systems (全73頁)に対する投票結果(2014-7-03締め切り)有権国16ケ国の内、賛成国が9ケ国、反対国が4ケ国(DKデンマーク FLフィンランド FRフランス NLオランダ)棄権が3ケ国であること、4ケ国がNOということは審議に値する。との前置きがMr. Laverne Dalgleishから報告されMeetingは開始した。

MeetingはMr. Laverne DalgleishがEIFS Part1:Materials and systems)に対して各国から出された2014-07-03付Template for comments and secretariat observationに書かれたComment by the MB(2文字で書かれた国名)を読んで確認した後、Secretariat observation on each commentに記入する内容をMr Mattoxと対話する形で進んでいった。

ここに4ケ国すべてのコメントを記載する紙幅はないがいくつか紹介する。
DKデンマークはこのドラフトはASTM(アメリカ規格)に沿って書かれておりできる限りISOに準拠すべきである。と反論しこれに対して、その通りで出来る限りISOに置換すべきとのコメントが記入された。

また、FLフィンランドはこのドラフトはCEN(Comit Europen de Normalisation欧州標準化委員会)とウイーン合意に対して矛盾している。と反論し、これに対してその通りでありCENとしての意見が欲しい。とのコメントが記入された。

NLオランダはASTMやカナダの規格がこのドラフトに入ることはISOの考えと反するとの意見に対し、Mr. Laverne Dalgleishはその通りであり速やかにISOに準拠すべきとのコメントが出された。

次に、本ドラフトに書かれた参照規格が全てASTM(アメリカ規格)に沿って書かれており(14項目)、これに対してMr. Laverne Dalgleishは個々のASTM(アメリカ規格)に対応するISO規格を当てはめていく作業をした。

例えば、ASTM B117-09は(塩水スプレーテスト)はISO4611に置換、ASTM C1338-08断熱材と表皮材の防カビ試験法はISO846顕微鏡下での観察法に置換などなどのコメントである。14項目全てについてこの作業を行い本Meetingは終了した。

このWGで討議された内容は2014-9-18にMr. Laverne Dalgleishより議事録としてmailされてきた。
その後2014-10-10断保協(日本保温保冷工業会内)において報告会が開催された。国内審議委員会の委員長は岩前篤先生(近畿大学建築学部 学部長・建築環境システム研究室 教授・博士(工学))で今後はこのCDがDISになるための検討が国内委員会で検討されることになる。
次回は2105年カナダのモントリオールで開催の予定である。

(参考):
ISOは次のようなステップで進められる。
実際の規格を検討するのは専門委員会(Technical Committee TC)でその下部組織に分科委員会(Sub Committee SC)及び作業グループ部会(Working Group WG)がある。 各TCの審議はJISC(日本工業標準調査会)の委託を受けた国内審議団体(断熱関係は断保協)が行っている。
日本で動いているTCの中にTC163がありこれが断熱関連の専門員会(SC03)である。
国際規格にまで至るには
0.予備段階(PWI)  
1.提案段階(NP)  
2.作成段階(WG)  
3.委員会段階(CD)
4.照会段階(DIS) 
5.承認段階(FDIS)  
6.発行段階 (IS)  の7段階がある。
今回のドラフトは委員会段階(CD)であり投票により 4.照会段階(DIS)、つまり、国際規格案(Draft  International Standard DIS)として承認されることになる。承認の方法は各国が1票の権利を持つ投票方式で行われる。
通常はこのまま最終投票にかけられ発行段階 (IS)になる。

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投稿者 sotodan : 2014年11月 5日 09:10