EAE 外断熱ガイドラインの翻訳出版について

 

特定非営利活動法人 外断熱推進会議では、当法人副理事長・田中辰明博士(お茶の水女子大学名誉教授)の長年にわたる外断熱工法の研究・実践活動、ドイツ外断熱協会(WDVs)との交流、信頼関係により欧州外断熱協会(EAE European Association for External Insulation Composite Systems)が作成した外断熱ガイドラインの日本語版の翻訳権を取得しました。

 

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 EAEガイドライン表紙


EAEの外断熱ガイドライン日本版の翻訳・出版について

               お茶の水女子大学名誉教授  田中 辰明

 

NPO法人外断熱推進会が発足し、10年が経過した。外断熱工事はドイツで始まり発展してきた。わが国ではその施工経験がなかった事から、見よう見まねで行う事が普通であった。1975年に当時の通産省が主導して行った国家プロジェクト「サンシャイン計画」の太陽熱を利用して給湯・暖房・冷房を行う実験住宅で本格的な外断熱工事を施工した時には使用材料の一部をドイツから直輸入して行った。まさにドイツの工法をそっくり真似るやり方であった。その内に「このように改良すればもっと安く施工できるはずだ!」との意見も出るようになり、わが国でも様々な外断熱が提案されるようになった。しかしドイツで長い時間をかけて確立された外断熱工法はフラウンホーファー研究所で長期に亘る耐候性試験を経て確立されたものである。わが国で頭の中で考え、提案された工法の多くは時間の経過と共にひび割れが入ったり、剥落を起すなどの事故を伴った。どうしても健全な外断熱工法をわが国で確立するには信頼のおける規格が必要であった。

<中 略>

ドイツにはバーデン・バーデンにドイツ外断熱協会があり、ヴォルフガング・ゼツラー博士(Dr.Wolfgang Setzler)が専務理事として広報活動、ロビー活動など積極的に活動をしておられる。ゼッツラー博士には何回か来日して頂きNPO法人外断熱推進会議の主催で東京、北海道・名古屋で講演も行って頂いた。この事務所に欧州外断熱協会(European Association for External Insulation Composite Systems)も設立され、活発な活動を始めた。201210月25日にフランスのシュトラバーグで第2回の欧州外断熱フォラムを開催した。筆者も招待を受けこのシンポジウムに参加した。このフォラム開催に先立ち同協会は外断熱工法のガイドラインを出版した。筆者(田中辰明博士)は先方と交渉し、NPO法人 外断熱推進会議はその会員ではないにも関わらず、翻訳権を得ることに成功した。これもNPO法人 外断熱推進会議がコツコツと地味ながらも正道を歩み外断熱普及への努力を怠らなかった事が欧州外断熱協会に認められた事によるものと考える。

 

 

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ドイツ外断熱協会より田中辰明副理事長に送られた、外断熱推進会議法人10周年への祝詞とEAEガイドライン翻訳権の承諾文章 

 

本ガイドラインの前書きには次のように記述されている。

50年ほど前には建物の暖房用エネルギー削減に外断熱工法は非常に重要な工法であったが、最近では暖房用エネルギーをほぼゼロに抑えるためにもこの工法が使用されている。外断熱工法を成功させるには次の4本の柱がある。

それは

1.   設計・計画の質

2.   製品の質

3.   施工の質

4.   システムの概念の重要性

であるとしている。

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 外断熱工法品質のための4本の柱

 

欧州外断熱協会(EAE)のご好意に感謝申し上げるとともに、このガイドラインが活用され、業界のよき手引きとなる事を期待する。

 

 

複合外断熱システムの欧州協会

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加盟国

 

 

 

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 正会員

●オーストリア●ベルギー●チェコ共和国●フランス●ドイツ●イタリア●オランダ●ポーランド●スロバキア●スイス●イギリス

 

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 特別会員

 


●EUMEPS(欧州発泡ポリスチレン工業会)●EPfA(欧州フェノール樹脂フォーム協会)●eurima(欧州断熱材工業会)●PU Europe(欧州ポリウレタン断熱工業会)


 


 欧州外断熱協会(EAE EUROPEAN ASSOCIATION FOR ETICS)は、EU加盟国(27カ国)のうち正会員は各国の外断熱協会からなっている。各国の外断熱協会とはオーストリア、ベルギー、チェコ、フランス、ドイツ、イタリー、オランダ、ポーランド、スロバキア、スイス、英国の11ケ国である。その他発泡スチレン欧州協会などの特別会員が4団体ある。正会員、特別会員共にさらに増えていくとの事である。EAEの大切なテーマは、標準化と認定ガイドライン、防火対策である。温暖な地域から寒冷な地域を含む欧州の様々な国の知識や経験を共有化している。


EAEEITCSガイドラインは、欧州各国のすべての経験や知識を集め、異なった気候区でも全員が共有できる技術的なベース(基礎)である。外断熱の品質が悪いとクレームにつながり、評判を落とすことになる。外断熱の歴史が浅い国でも、このガイドラインから学び、市場で応用することで典型的なミスを回避する事が可能になる。


EAEガイドラインは、20114月にロンドンで発表され、使用言語は英語である。現在ではチェコ、ポーランド、イタリア、スロバキアの各国語に翻訳されて発行されている。各国で表紙は異なるが、内容は同じである。


 

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 各国版のEAEガイドライン

 

 

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 EAEガイドライン 施工図

 

 

 


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 EAEガイドライン 施工図

 

 

 

 

 

 

 

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投稿者 sotodan : 2013年3月21日 11:46