2010年6月7日開催 第26回 外断熱技術セミナー「外断熱工法のエネルギー消費と耐久性~ヨーロッパでの実例」報告
外断熱推進会議主催 第26回 外断熱技術セミナー は、6月10日に韓国・ソウル市において開催されるISO TC163/SC3(工業断熱)の国際会議に出席する途中に来日した、ドイツ代表 ホルガー・メルケル博士による「外断熱工法のエネルギー消費と耐久性~ヨーロッパでの実例」と題した基調講演が行われました。また、同会議に日本代表として参加する当法人副理事長(お茶の水女子大学名誉教授)田中辰明博士、ダウ化工(株)技術開発本部平川秀樹様から下記の内容で外断熱に関する講演が行われました。
受付風景
開催概要:
- 日時
- 2010年6月7日(月) 13:30 ― 17:00
- 会場
- 東京都港区芝公園3-5-8 機械振興会館 B3F 研修室-1
- 主催
- 特定非営利活動法人 外断熱推進会議
講演内容
第一部 「これからの外断熱住宅」
お茶の水女子大学名誉教授 田中 辰明博士
【講演内容】建築物理の立場からカビ発生原因と対策としての外断熱。外断熱の歴史、ドイツにおける外断熱施工面積や断熱厚さの推移。サンシャイン計画による外断熱施工。自邸の外断熱体験。ドイツ・フラウンホーファー建築物理研究所の紹介。病院の外断熱改修による温熱環境とカビの減少。外断熱規格のISO化。今年10月29日にベルギーの首都ブリュッセルにおいて開催される第一回国際外断熱フォーラムの紹介などがありました。
第一回 国際外断熱フォーラムの紹介
第二部 「マンション外断熱改修の実施事例と長期経済性の評価」
ダウ化工株式会社 平川 秀樹 様
【講演内容】最初に北海道が作成した外断熱改修の手引き(管理組合向け)、外断熱改修のすすめ(居住者向け)を紹介しながら、札幌市において実施されたMマンション(RC造7F、42戸)外断熱改修事例について紹介がありました。Mマンションは新耐震基準以前の1974年に竣工している。当然、耐震診断、耐震補強、外断熱改修が行われている。外断熱改修にあたっては、「ライフサイクルコスト」と「修繕積立金」の観点からシミュレーションが行われている。その結果、このマンションでは外断熱改修への初期投資は10数年で元がとれるということになった。また、外断熱改修後の室温(床・壁)変化や「このマンションにずっと住み続けたい」と考える住人が77%にも達していることが報告された。
修繕費と暖房費の支出累計の比較
基調講演 「外断熱工法のエネルギー消費と耐久性~ヨーロッパでの実例」
ISO TC163/SC3ドイツ代表 ホルガー メルケル博士
【講演内容】1.メルケル博士は、EUにおける建築物のエネルギー消費、2.外断熱工法(ETICS External Themal Insulation Conposite System)について講演を行いました。断熱化推進の4つのEとして、1.Energy Saving(省エネ)、2.Environment(環境)、3.EU competitivity(競争力向上)、4.Economics(経済性)を挙げた。次に、4つのEについてEPBD2010(建築物のエネルギー消費に関する指令2010)の目的について、外断熱化により28万~45万人の雇用創出につながると説明した。
EPBD2010(建築物のエネルギー消費に関する指令2010)の目的
次に、外断熱工法は1960年代にベルリンで生まれ、ヨーロッパ中部ではEPS断熱材が主流(80~90%)であるが、イタリア・トルコ・スペイン・ギリシャなどヨーロッパ南部ではXPS断熱材が多い(50%)との報告があった。これまで、イタリア・トルコ・スペイン・ギリシャなどにおける外断熱施工の情報は限られていたたが、その一端が披露された。施工は湿式外断熱(EPS)と同じとのことでした。
ETICS ヨーロッパの外断熱市場
イタリア XPSによる(外断熱)パッシブハウス
Internationales ETICS-Forum 29.09.2010 in Brussels
2010年9月29日(水)にベルギーのブリュッセルで第一回国際外断熱フォーラムが開催されます。
Internationales ETICS-Forum 29.09.2010 in Brussels
外断熱推進会議(EiPC)では、今回のセミナーDVDを編集し販売する予定。
お問合せは、外断熱推進会議事務局 電話 03-3436-4755(担当 橘)
投稿者 hpnew : 2010年6月 8日 17:21
