第14回 日本マンション学会

第14回 日本マンション学会 [神戸大会]で外断熱分科会が開催されました。
  • [神戸大会] 4月23日(土) 9:00〜11:30
    第3分科会 「外断熱によるマンション再生」
  • パネリスト
    1.山岡淳一郎(ノンフィクション作家)
    2.山口  実(建物診断設計事業協同組合理事長)
    3.堀内 正純(NPO法人外断熱推進会議事務局長)
  • コーディネーター
    1.谷垣 千秋(NPO法人全国マンション管理組合連合会事務局長)
    http://web.kyoto-inet.or.jp/people/at803tam/gakkai/2005taikai/


第3分科会 4月23日(土) 9:00〜11:30

「長寿命化と省エネに向けたマンションの外断熱改修」
NPO法人全国マンション管理組合連合会事務局長 谷垣千秋

 本年2月16日に京都議定書が発効した。その内容はよく知られているように、二酸化炭素やメタンなど地球温暖化の原因とされている6種類のガスの排出量を削減していくというもので、1990年を基準年として2008年から2012年の目標期間内に、わが国は6%の削減を実行しなければならない。この京都議定書が指し示す方向性が、わが国のみならず今後の世界の経済活動の基本となる。マンションの管理に携わってきた私たちも、当然この流れの中で管理問題を考えていかなければならない。
 このような問題意識を持って、昨年、環境先進国であるスウェーデン、ドイツの集合住宅を見てまわった。これは、ヨーロッパにおける団地再生の実態を見聞するという目的で企画されたNPO主催の研修ツアーであった。ヨーロッパとりわけ今回行ったスウェーデンやドイツでは、まず建替えはやらないということを事前にわかったうえで、私たちの関心は、では、どのようにして建物の長寿命化を実現しているのか、という点に集中していた。この研修ツアーでもっとも印象的だったことは、そのように予測して行ったにもかかわらず、やはり全くといっていいほど建替えが行われていない団地や街並みが醸し出す落ち着いた美しさであった。
 私たちは、古い団地をいくつも見てまわった。そして、工事中の建物も数多く見せてもらうことが出来た。それでわかったことは、RC造の建物だけではなくレンガ造など古い組積造なども外断熱改修が行われるなど、ほとんどの建物が外断熱工法で改修されているという事実であった。外断熱というと、一般的には冬暖かく、夏涼しいという断熱効果しかイメージされにくいが、ヨーロッパで外断熱工法が定着していった理由は、断熱効果による暖房、冷房などに関するエネルギーの省力化、躯体保護による建物の長寿命化、そして、結露防止性能によるアトピーなどアレルギー疾患の防止など健康的な生活環境づくりにも有効であることなどによる。このように外断熱改修は、地球環境の変化への対応、居住する人間の健康保持など、時代のニーズにもっともよく応え得る内容をもった工法であることが、ヨーロッパのみならず東アジアでも中国や韓国など日本を除く主要国では広く認識されるところとなっている。
 そこで、今後、わが国マンションの計画修繕においても、このような外断熱工法を積極的に取り入れていく必要がある。すでに今年の通常国会では、省エネ法の改正が行われ、マンションにおいても、確認申請の対象となるような改修工事の場合は、省エネが義務付けられることとなった。このような流れの延長線上には、一般の計画修繕においても、省エネを実現していくための工事が普及してくることは容易に想像できる。この分科会においては、世界的な外断熱工法の広がりを踏まえて、今後、わが国のマンション計画修繕において、この外断熱改修をどのように位置づけ取り組んでいくべきかについて意見交換を行っていくことにした。


ストックホルム01


ストックホルム02

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投稿者 hpnew : 2005年6月20日 00:00